凸解析の入門書として最適 『非線形・凸解析入門』-2400円+税-■ε-δ論法を使わずコーシー列を定義 ■N次元感覚で無限次元Hilbert空間を展開 ■非線形理論が気持ちよく学べるように,Hilbert空間に限ってその理論を展開.etc.
この本は『非線形・凸解析入門』と題して,解析学を構築する上で大切な実数の性質から始まり,非線形に関する新しい定理の発見に至るまでを,工夫した書き方によって分かりやすく,かつ短時間で学べるように書かれた非線形解析と凸解析の入門書である.以下注意を払った点.
(1) ε-δ論法の使用を必要最小限にとどめ,現代解析学の構築を行った.特にε-δ論法を使わずコーシー列を定義したので,その後の記述が簡明になった.
(2) N次元感覚で無限次元Hilbert空間が学べるように,これまであったHilbert空間の定義を変えた.
(3) 非線形理論が気持ちよく学べるように,Hilbert空間に限ってその理論を展開した.
(4) 非線形と凸解析における最新の話題を題材に選び,後で新しい定理の発見が出来るように,定理や証明にもいろいろなアイディアを取り入れて書き上げた.
(5) 例題や演習問題の吟味を十分行い,特に問題の解答には多くのページをさいた.
数学をめざす人にはもちろんのこと,物理学,オペレーションズ・リサーチ,工学,経済学を学ぶ人にとっても,現代解析学とその応用が容易に,かつ短時間で学べる最良の教科書である.
■理解を助けるための演習問題 154題 ■詳細解答
ISBN 4-946552-19-7 高橋 渉 著 A5 p.263■2400円税(2520円・税込) 
目次
1. 実数 6. 非線形写像
1.1 実数についてのまとめ 6.1 非拡大写像の不動点定理
1.2 0に収束する数列 6.2 非拡大写像に関する弱収束定理
1.3 極限 6.3 非拡大写像に関する強収束定理
1.4 上極限,下極限 6.4 増大作用素
1.5 実数の完備性 6.5 m-増大作用素
2. 距離空間 7. 凸解析
2.1 距離空間の定義と閉集合 7.1 凸関数と下半連続関数
2.2 開集合 7.2 最小値定理
2.3 連続性 7.3 凸関数の劣微分
2.4 完備距離空間 7.4 共役関数と劣微分
2.5 コンパクト性 7.5 劣微分とリゾルベント
3. 有限次元空間と関数空間 7.6 m-増大作用素と極大単調作用素
3.1 ユークリッド空間 7.7 ヘミ連続写像と極大単調作用素
3.2 ユニタリ空間 8. 応用
3.3 関数空間 8.1 リゾルベントによる強収束定理
3.4 N次元空間と関数空間の完備性 8.2 リゾルベントによる弱収束定理
4. Banach空間 8.3 逆強単調作用素
4.1 線形空間 8.4 逆強単調作用素に関する収束定理
4.2 Banach空間 8.5 ミニ・マックス問題
4.3 線形連続作用素 8.6 鞍点を求めるアルゴリズム
5. Hilbert空間
5.1 Hilbert空間の定義
5.2 最短距離定理と距離射影 解答
5.3 分離定理
5.4 弱収束点列とOpial(オピアル)の定理
5.5 Riesz(リース)の定理と直積空間
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1. 実数 6. 非線形写像
1.1 実数についてのまとめ 6.1 非拡大写像の不動点定理
1.2 0に収束する数列 6.2 非拡大写像に関する弱収束定理
1.3 極限 6.3 非拡大写像に関する強収束定理
1.4 上極限,下極限 6.4 増大作用素
1.5 実数の完備性 6.5 m-増大作用素
2. 距離空間 7. 凸解析
2.1 距離空間の定義と閉集合 7.1 凸関数と下半連続関数
2.2 開集合 7.2 最小値定理
2.3 連続性 7.3 凸関数の劣微分
2.4 完備距離空間 7.4 共役関数と劣微分
2.5 コンパクト性 7.5 劣微分とリゾルベント
3. 有限次元空間と関数空間 7.6 m-増大作用素と極大単調作用素
3.1 ユークリッド空間 7.7 ヘミ連続写像と極大単調作用素
3.2 ユニタリ空間 8. 応用
3.3 関数空間 8.1 リゾルベントによる強収束定理
3.4 N次元空間と関数空間の完備性 8.2 リゾルベントによる弱収束定理
4. Banach空間 8.3 逆強単調作用素
4.1 線形空間 8.4 逆強単調作用素に関する収束定理
4.2 Banach空間 8.5 ミニ・マックス問題
4.3 線形連続作用素 8.6 鞍点を求めるアルゴリズム
5. Hilbert空間
5.1 Hilbert空間の定義
5.2 最短距離定理と距離射影 解答
5.3 分離定理
5.4 弱収束点列とOpial(オピアル)の定理
5.5 Riesz(リース)の定理と直積空間